
◆2005年10月19日 子育て応援:パート労働者の育児休業(その2止) 保育サービス、よく知って
子育て応援:パート労働者の育児休業(その2止) 保育サービス、よく知って 【MSN-Mainichi INTERACTIVE】
◇安心して預けられるように……
子育てしながら働く時、子どもを預ける施設の確保は大きな問題だ。また、仕事の都合で送り迎えができなかったり、子どもが急に発熱した時など助けが必要になるケースも少なくない。安心して預けられるよう、働く親を支援するさまざまな制度をまとめた。【山崎友記子】
■家庭福祉員制度
「はとぽっぽ体操しようよ」。保育士が声を掛けると、子どもたちが手をたたいたり、足を上げ、楽しそうに動き回る。
京都市山科区にある柴田宏子さん(65)宅では、3カ月から3歳までの13人が、保育士5人に見守られながら絵本を見たり、散歩に出かけ、ゆっくりと1日を過ごす。
柴田さんは、京都市が1950年から続けている「昼間里親」の一人。里親は、保育士や看護師などの資格を持つ人で、3歳未満(その年の4月1日時点)までの乳幼児を自宅で原則午前8時半から午後5時まで保育する。1カ所で5人から15人の子どもを受け入れている。利用は月単位。保育料は所得に応じて設定、同市立の保育所に預ける場合の7割程度だ。
保育所に入れない待機児童は同市の場合、今年4月時点で271人。昼間里親には待機児童の解消という役割も担う。市内に33人いる里親の中には年度途中で定員を超えるところもあるという。
同市のように、自治体の認可を受け自宅で少人数の乳幼児を保育する人たちを一般に「保育ママ(家庭福祉員)」と呼び、同様の制度を持つ自治体が全国に多数ある。
国も00年度から、自治体の「保育ママ」事業に費用の補助を始めた。しかし、補助対象を保育士か看護師の資格者に限ったり、連携する保育所の確保など条件が厳しく、多くの自治体が活用できないのが実情だ。
■お迎えサポート
保育士など特別な資格を持たない地域の人が子育てを助ける「ファミリー・サポート」制度を利用する人も、全国で増えている。
同制度は94年に国の制度として始まった。運営するセンターは当初、全国に4カ所だったが、今年3月末現在で344カ所、会員は約20万人に達する。利用料金は1時間当たり700円程度だ。
システムは、援助を受けたい人と援助したい人の双方が、自治体運営のセンターに会員登録する。居住地などの条件を考慮し、センターがあっせんする。子育て中の専業主婦でも援助を受けられるが、利用者の大半は働く母親。保育所や幼稚園からの迎えと、母親の帰宅までの預かりを依頼するケースが最も多い。
大阪市福島区の公務員(38)は、通勤に1時間半以上かかる。援助者に3歳になる長男を保育所に迎えに行ってもらい、自分が帰宅するまでのケアを依頼している。「2年前に職場復帰した直後から利用している。おかげで、安心して仕事ができる。子どもも会員家族の一員のようになじみの関係ができている」と話す。
■民間サービスも
全国100社以上のシッター会社が加盟する「全国ベビーシッター協会」によると、1時間当たりの利用料の平均は1500円程度。自治体の支援制度よりも割高だが、緊急時など多様な要望に応えてくれる頼もしい存在だ。企業によっては子どもを持つ社員に1日1500円の補助をするところもあり、協会の調べでは全国で約900社が実施している。
◇託す人と信頼関係、築いて−−大日向雅美・恵泉女学園大教授に聞く
今年9月、東京・世田谷で保育ママが生後5カ月の女児に虐待する事件があり、子どもを預ける親としては心配もある。
子育て支援に詳しい恵泉女学園大大学院の大日向雅美教授に、保育の支援者を探したり依頼したりする時、気をつけるポイントを聞いた。
大日向さんは、万一の事態のため、支援者は1人ではなく複数確保する▽前後の時間に余裕を持って預ける▽子どもについての情報を共有できる関係づくりを心がける▽預けた後の子どもの様子に注意する−−などを挙げる。
「特に話が十分にできない小さな子の場合、帰宅後、落ち着いているか、食欲はいつも通りかなど変化に気をつける。夜泣きが激しい場合などは要注意」と話す。子どもを託せる人を納得いくまで探し、信頼関係を築くことが大切だ。
毎日新聞 2005年10月19日 東京朝刊


