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2005年11月19日 タミフル:厚労省、死者集計せず「12人死亡」米から情報

タミフル:厚労省、死者集計せず「12人死亡」米から情報 【MSN-Mainichi INTERACTIVE】

 インフルエンザ治療薬のリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)を飲んだ後、日本の16歳以下の子供12人が死亡していたと、米食品医薬品局(FDA)が発表した。日本の厚生労働省はこれまで因果関係は薄いとみて、死亡例は把握しながら死亡数を統計としてまとめておらず、インフルエンザシーズンを前に、日本国民は米国から実態を教えてもらう形になった。

 同省の副作用公表は通常、患者の生死など詳しい情報を明らかにしない制度で、専門家は「副作用の分析・公表システムに問題がある」と批判している。

 厚生労働省安全対策課によると、同省は、製薬会社などから寄せられた副作用情報をまとめ、定期的にホームページなどで公表している。タミフルの場合は「04年度、異常行動、2人」「幻覚、4人」などだ。しかしタミフルに限らず患者が死亡したのか回復したのか、さらに年齢、性別などは、一部の例外を除いて明らかにしていない。

 同課は「死亡するかどうかは医師の措置にもよる。副作用の種類を公表する方が重要だと考えてきた」と話す。今回、米国が死亡例として公表した12人のうち、何人を死亡例として日本で公表してきたかは、同課でも「すぐには分からない」というのが実情だ。FDAから「日本での死者は13人か」と問い合わせを受けた際も、データは整理できておらず確認に苦労した。米国の調査対象外となった16歳を超える人で何人、死亡患者がいたかも不明という。

 FDAは、今回、2階の窓から飛び降りた日本の少年2人と、おびえた様子で車道に飛び出した日本の少年1人を、死亡例ではないがタミフル服用後の異常行動の例として公表した。しかし厚労省は「異常行動の可能性は薬の添付文書に盛り込んだ。行動の具体例は医学的には必要ない」として、3人についても公表してこなかった。

 薬の副作用問題に詳しい別府宏圀・新横浜ソーワクリニック院長は「患者が死亡したかどうかは重要で公表すべき情報だ。異常行動の具体的内容も医学的に必要だ。死者数さえすぐ確認できないようでは、副作用の十分な分析ができているとは思えない」と批判する。

 タミフルの輸入販売元の中外製薬によると、12人の死者のうち7人はタミフルと死亡との因果関係を否定できない例で、残る5人は主治医が因果関係を否定したという。【高木昭午】

毎日新聞 2005年11月19日 5時49分





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