
◆2005年11月06日 特集:働く女性のための漢方セミナー 体調リズム整え、元気なわたし実現(その2止)
特集:働く女性のための漢方セミナー 体調リズム整え、元気なわたし実現(その2止) 【MSN-Mainichi INTERACTIVE】
◆パネルディスカッション
◇医師とよく相談を
木場 さあ、愛さんにはどんな漢方薬を処方されますか?
小村 とても冷え症だし、虚弱だし、いつも眠たくて……とおっしゃるので、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を選びました。
飯島 どういう意味ですか?
小村 「当帰」や「芍薬」と呼ばれる生薬が入っている漢方です。冷えに効きます。
飯島 どれぐらい飲むと、「おお、効いてきた」と分かりますか?
小村 早い人だと2週間ぐらいで「あ、いいかな」と思いますよ。
飯島 1日何回飲むの?
小村 3回です。
飯島 で、2週間でしょう? ちょっと長いかもしれない。
木場 でも、それで体質が変わったらいいですよね。
小村 2週間飲んだら、胃がちょっと楽になってきたと感じるかもしれません。便秘も治るかも……。
木場 ただ、愛さんには当帰芍薬散が合っていても、皆さんに合うかどうかは分かりません。やはり一度病院へ行って、診断の上、漢方を処方してもらっていただきたいと思います。
小村 まずは漢方治療をしてくれる病院やクリニックへ行って下さい。
木場 処方してもらえば、漢方でも健康保険がきくんですよね。
小村 薬局で売られている漢方は、安全性重視ですから、有効成分が少なめで効き目も弱くなります。医師が処方する漢方は保険が適用されるため安く、その上、その人の症状に合わせた薬が選ばれているわけですから、効果もその分高いといっていいでしょう。
木場 病院でお医者さまに患者さんから「漢方を使いたいんです」と話してもいいのですか。
小村 もちろんです。ぜひ、おっしゃっていただきたいですね。
木場 ところで愛さん、漢方って長く飲むので副作用がないように思われませんか?
飯島 あるんですか。
山田 西洋薬に比べれば重篤な副作用の問題は少なくはなっています。長い歴史の間に、問題になりそうな薬剤は減ってきたからです。しかし、現実には漢方薬でも副作用があります。「ただ適当に飲んでいいですよ」とはなりません。
木場 大切なのは、西洋の薬には西洋医学の、漢方薬には漢方のいいところがあるので、そのあたりをうまく使い分けるということでしょうか。
山田 「がんを漢方薬で治せますか?」と言えば、がんそのものをコントロールするのは無理です。しかし、抗がん剤の副作用を抑制するために漢方薬を使うのは非常にいい方法です。その使い分けは非常に重要です。
木場 さて、愛さんは肌荒れも少し気にしていらっしゃるとうかがいましたが。
飯島 シミがすごくて、シワもすぐできます。
小村 そのシミ、とれますよ。冷え症で代謝が悪いから、シミもできやすいかな。
飯島 ホント? シミが取れる?
木場 肌荒れとホルモンバランスはどう関係しているのですか?
小村 愛さんにお渡しした問診表でも聞いていますが、女性の患者さんには生理のことは詳しく聞きます。「順調です」とおっしゃっていても、周期が非常に長いと順調とはいえなかったりするので。
飯島 何日周期がいいのですか?
小村 やっぱり28日、まあ30日前後ぐらいでないと。もっと間隔が開いていると、ホルモンバランスが悪いのかなとは考えます。便通もうかがいます。
木場 でも、人によって違いますよね。幼いときからずっと1日おきだったら、問題ないのでしょう?
小村 もちろんそうです。ただ、やっぱり冷え症の方で下痢気味の人、また4〜5日出ないという方が意外に多いんですよ。
飯島 「のどがよく渇きますか」と書いてありますが、のどの渇きが何かと関係あるんですか。
小村 水分代謝、むくみやすいかどうかとかかわっています。おしっこの量も聞きます。のどが渇くか渇かないかというのも、漢方薬を選ぶ時、結構大事な要素になってきます。
木場 先生、肌荒れに悩む愛さんにお勧めの漢方薬は何でしょうか。
小村 さっき出てきた当帰芍薬散と、もう一つ、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)をお勧めしたいですね。補中益気湯は、「いつも体がだるい」という人にいいんです。2種類になって大変なんですが。
木場 自分に合った漢方薬を探すというのが、これから皆さんの課題ですよね。そのためには、お医者さんとどうコミュニケーションを取ればいいのでしょうか。
山田 最近は、大学病院の医学教育の中で漢方を扱っています。最先端の医療にもどんどん使われていて、漢方を使う医師はこれから増えてくると思います。
小村 患者さんの働きかけも大切なので、漢方を扱う医師を訪ねてください。
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◇気持ち高めて挑戦を−−トキコクリニック院長・小村十樹子さん
漢方といえば「中国のもの」「古い」というイメージをもっている方も多いと思います。今私たちが扱う漢方は確かに中国で生まれましたが、日本で独自にどんどん発展したもので、中国の「中医学」とは別ものになっています。
西洋医学と比べ、漢方は問診、触診、舌診、脈診などさまざまな診断方法でその人の体質やその時々の症状を診て、それに合った薬を処方しようとしますから、医師との二人三脚がとても大切な意味をもってきます。病院では症状を詳しく話していただき、漢方薬を一つ飲んでみて合わなくても、そこでがっかりしないでほしいですね。「では、今度はこれを飲んでみようか」と、先生と相談しながら幾つか試していただければ、自分に合った漢方がきっと見つかると思います。
一番大事なのは、「本当は中学校のときのように元気で走り回りたい」と飯島さんがおっしゃったように、なりたい自分をイメージして、自分の気持ちもそういうふうに持っていくことではないでしょうか。漢方では「気・血・水」の「気」の部分も非常に重要で、改善させていくことができます。そうしたお悩みをお持ちの方はぜひ漢方にチャレンジしていただきたいと思います。
◇理想の自分へ“GO”−−キャスター・木場弘子さん
女性の多くが悩む冷えや月経痛などに漢方がよく効くってご存じでしたか? 健康保険も適用されます。でも、漢方薬はサプリメントではなく、薬です。しかも、独自の診断方法でお医者さまは患者さんの体質やその時々の症状に合うお薬を出してくださいます。
だから、お医者さまとのコミュニケーションが大切になってくるんですね。伝えたい症状は忘れないようにメモしていくとか、あと正直に言うことも大切。お薬をさぼっても、先生にとがめられるのが嫌で「全部飲み切りました」とつい話してしまったことがありませんか? でも、先生は飲んだと思って、「まだそのような症状があるのだったら、もう少し強いお薬を」ということになってしまうかもしれない。
お医者さまと正直におつきあいをして、皆さんが少しでも理想のご自分に近づき、元気になって下さることを祈っています。
◇いい先生見つけよう−−タレント・飯島愛さん
日ごろから体調はあまりよくないんです。特に冷え症で、今日も新幹線で来ましたが、新幹線や飛行機に乗るとぐっと体調が悪くなり、肩こりがひどくなります。
漢方といえば、子どものころ、風邪を引くと葛根湯(かっこんとう)を飲んでいました。でも、漢方薬は漢字が難しい。ルビがふられていないと読めないものもあるし、センナ茶を漢方薬だと思っていたぐらい、漢方薬についてはよく知りませんでした。だから、産婦人科の主治医に前々から胃薬だけは漢方を勧められていましたが、「まずいから」と飲んでいませんでした。
でも、今日先生のお話をうかがって、漢方薬は保険も適用されるし、私のような病名のつかない体の不調にじわっと効くということがよく分かりました。
自分の悩み、恋愛でも家庭のことでも、友達にもなかなか言えないですよね。占師にだったら言えたりもするのだけれど。でも、占師に話すより、普段からの自分の体質を分かってくれていて、その時々の状態に合った漢方薬をきちんと出してくれる先生がいるということが、日々忙しく働いている女性にとって、とても大切なことなのではないかと思いました。皆さんもいい先生を見つけて、元気になってほしいと思います。一緒に元気になりましょうね。
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■人物略歴
◇こむら・ときこ
神戸大医学部卒。皮膚科医師。淀川キリスト教病院、神戸労災病院を経て、96年10月に「こむらクリニック」を開設し、02年に「トキコクリニック梅田」に名称変更。04年4月に「トキコクリニック心斎橋」も開設。日本皮膚科学会、日本皮膚アレルギー学会、日本心身医学会に所属。化粧品「Dr.Tokiko」のプロデュースも手がける。
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■人物略歴
◇きば・ひろこ
千葉大卒。TBSでスポーツキャスターとして活躍、与田剛投手(現NHK解説者)との結婚を機に、フリーランスに。千葉大教育学部非常勤講師、総合資源エネルギー調査会原子力部会委員。活動はwww.knicks29.comでも公開中。
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■人物略歴
◇いいじま・あい
91年デビュー。00年発売の自伝的エッセー「プラトニック・セックス」は大ベストセラー。厚生労働省主催のエイズキャンペーンに参加、積極的発言が支持を得ている。「ウチくる!?」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「サンデー・ジャポン」にレギュラー出演中。
毎日新聞 2005年11月6日 東京朝刊


