
◆2006年03月07日 県、子育て応援に本腰
全国2番目という人口減少率を受け、県は新年度から子育て応援策を次々と打ち出す。小学校就学前までの医療費を無料にしたり、共働き家庭向けの一時預かりを進めたりと、応援の中身はさまざまだ。地域ぐるみの子育て環境づくりも課題となっている。
医療費にかかる2〜3割の自己負担分は、これまで入院は就学前まで、通院は3歳未満まで助成していた。16市町村では通院も独自制度で就学前まで助成していたが、10月から条件付きで全市町村に拡大する。
条件は保護者の所得額。例えば両親と子ども2人の家庭の場合、収入の多い方の親の年収が860万円未満なら対象となる。県内の3歳〜就学前児童は約3万2000人で、うち95%が助成の対象になる見込みだという。
医療費の助成拡大については市町村側の要望も強く、県子育て推進課が以前から検討してきたが、県の財政難もあってなかなか実現しなかった。しかし、昨年末の国勢調査で県の急速な人口減が明らかになり「危機感が広がった。政策的な判断が予算化を後押しした」(同課)という。
地域団体の「側面支援」期待
経済的な支援だけでなく、側面から子育てを手助けしようという施策も盛り込まれた。
保護者が働いている間の一時預かりや送り迎えなどは、現在「ファミリーサポートセンター」と呼ばれる地域のNPOが担っている。しかし、国の助成対象となる会員100人以上の規模は、田辺、和歌山、橋本の3市にしかない。
新年度からは、県が市町村を通じ、もっと小さな規模で活動する団体へ助成するという。今のところ一時預かりや送迎で4市町村、親子の交流の場づくりで4団体に新たな補助金を出す計画だ。
活動団体は、子育て専門NPOはもちろん、老人クラブやシルバー人材センターなど、少子高齢化の進む地域ならではの団体を見込んでいる。
同課は「全県で地域ぐるみで子育てを助ける形をつくりたい」という。
昼間、家庭に保護者がいない小学生の居場所となる「放課後児童クラブ」も普及させる考えだ。
県内には2004年度末で、小学校、公民館、児童館などを利用した54カ所(和歌山市を除く)のクラブがある。新年度の06年度には、新たに6カ所が加わり、利用する児童数が1900人を超える見込みだ。木村良樹知事の公約では、08年度末までに73カ所を政策目標にしている。
【紀伊民報】


