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2006年03月05日 二酸化窒素濃度:交通量増えると児童に、せきの症状

 交通量が多くディーゼル車などから出る二酸化窒素(NO2)濃度が上昇すると、せきの出る児童が増える傾向にあることが、近畿大医学部の由良晶子助手(公衆衛生学)の研究で分かった。

 環境省が定める環境基準を守っても、せき症状を訴える児童が一定の割合で出ることも判明。由良助手は「より厳しい自動車排ガスの削減が必要だ」と話している。

 由良助手は、大阪府教委と大阪府医師会が81〜03年に計11回、府内の全公立小学校の児童延べ約650万人を対象にぜんそく症状やアトピー症状などを調べた健康調査のデータ解析を担当した。

 03年の調査では、自宅や学校周辺の自動車の交通量の多さを尋ねたところ「多い」と答えた児童は14万2000人で、「多い」の割合が高い市区ほど、NO2の平均濃度も高い傾向が見られた。

 また、せき症状を訴えた児童は約4万7000人。それぞれ市区町村ごとに分類したところ、「交通量が多い」の回答が多い地域ほど、せき症状の割合が高いことが分かった。03年以前の7回の調査でも、同様の相関関係があった。

 この結果を基に、せき症状に影響し始める大気中のNO2濃度を求めたところ、1日平均で約40〜50ppb(ppbは10億分の1)と推定され、環境基準(40〜60ppbか、それ以下)を満たす値だった。

 環境基準を巡っては、大阪府寝屋川市のNGOが最近、NO2濃度が環境基準を満たしていても、ぜんそくの発症率の高いことを発表しているが、今回の研究成果は、ぜんそくだけでなく、せきにも同じ傾向があることを示唆している。

 由良助手は「都市部の道路沿いではNO2濃度が環境基準値を上回る所もまだある。児童の健康被害を防ぐためにも、低公害車の開発や普及など、一層の排出削減努力が必要」と話している。

毎日新聞 2006年3月5日 3時00分





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